7月 31日(金) 裏方として
7月 30日(木) 当たり前とは
7月 29日(水) 梅雨明け希望
7月 28日(火) 止まない雨は無い
7月 27日(月) 雨ばっかし
7月 26日(日) 反省と抱負
7月 25日(土) ストイック
2020年 7月
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2020年7月18日(土)  15回
 
いつもお世話になっております。  
漁野理子さんから引継ぎました。短距離ブロック3年の佐野陽です。 
 
漁野さんは競走部の英雄です。早稲田大学の最高峰である政経学部に所属しながら、対校戦では常に上位入賞と絵に描いたような文武両道をこなす誰もが憧れる存在です。また、漁野さんは走り幅跳びが専門で、その跳躍は見惚れるほどに綺麗な放物線を描き観客を魅了します。鍛え抜かれた屈強な肉体とは裏腹に繰り出されるスマート且つエレガントなジャンプはギャップ萌えという言葉の象徴です。そんな漁野さんから部員日記をお願いされた際は、舞い上がるほどに嬉しい反面みんなに妬まれるのではないかという大きな不安に駆られました。しかしもう吹っ切れたので、みなさん遠慮なく羨ましがってください。試合が少しずつ再開し始め、漁野さんの美しい跳躍を見る機会が近付いていることが今の楽しみです。残り少なくなった4年生と活動をする日々、会話するのが難しいと言われてしまいましたが、めげずに話しかけていきたいと思います。そうした中で少しでも多くのことを吸収し、自分の競技や生活、さらには迫りくる組織を動かす立場に活かしていきたいです。なのでもうしばらくお付き合いのほどよろしくお願いいたします。 
 
さて、時が経つのは早いもので部員日記の担当も11回目となりました。前回の部員日記では僕の好きなボードゲームについて書かせて頂きました。そこで今回は僕の好きな自作パラドクスについて書きたいと思います。 
親のスネをかじるなどと言ったりもしますが、他者に依存して生きる人のことを指すことが多いこの言葉。一方で、ハリガネムシやラフレシアなど寄生生物を指して使われることもあるそうです。語源は他人の食卓で食事する人という意味らしく、一見意外ですが横文字で書き起こしてみると合点がいきます。韓国映画のタイトルになり一躍有名になったこの言葉、パラサイト。と、またしても冒頭でスペースの無駄遣いをしてしまいました、反省します。私たちは日々、真理と逆説の狭間を彷徨いながら生きています。しかし、それを知覚しながら生活を営む人がこの世の中にどれだけ存在するのでしょうか。無知の知と言っては綺麗にまとまりすぎますが、まずはそうした真理と逆説の狭間に立たされているという現状を自覚することが大切であると考えます。言葉で表すことは簡単ですが、私たちが生活の中で空気中の窒素に無知覚であることと同じく、当たり前のように存在する無数の真理と逆説を1つ1つ感じとることは非常に困難です。自慢ではありませんが、私は他人よりも身体の敏感さという点ではやや秀でているように感じています。そこでせっかく与えていただいたこの機会、私の高感度を活かして出会ったパラドクスを1つ紹介させていただこうと考えます。いよいよ本格化してきたコロナの渦、あまりに暗く先の見えない現状に不安と不満の日々かとお察しします。ふと一昔前を振り返ってみると、我々は別の不安に直面していたことを懐かしく感じるものです。急激なマスク需要の高まりを覚えていますでしょうか。今では当たり前になりつつあるマスクの品薄、需要と供給の関係性が崩壊した不安定的均衡の代表例として当時は相当な衝撃だったのではないでしょうか。これを一次災害と呼ぶならば、今回取り上げる内容は二次災害と表すのが適切でしょうか。それは、マスクの品薄に続き全国各地で起こったトイレットペーパーの買い占めです。みなさんも商業施設の棚からトイレットペーパーが消えるという現象を体験したのではないでしょうか。この現象の発端は様々あると思いますが、メディア等ではネットで書かれたデマ情報によるものと度々紹介されていたと記憶しています。当時、私の身体はこのメディア報道に対して異常なほど敏感に反応しました。それは、トイレットペーパーが品薄になるというネット情報がデマという点です。たしかに、もしもこの情報が発信されなければトイレットペーパーの品薄は発生しなかったかもしれません。しかし、現実ではこの情報を信じてトイレットペーパー需要が急激に高まり、結果として品薄という状況が生まれました。これをメディアは、ネットのデマ情報によりトイレットペーパー品薄と表現したのです。もうお気付きでしょうか。トイレットペーパーの品薄は現実に起きています。それでもなお、トイレットペーパーの品薄が起こるというネット情報がデマだと言えるでしょうか。考えれば考えるほど深い沼にはまっていくパラドクス、たまりませんね。 
 
移行期を思い返してみると、シーズンの始まりは訪れるのだろうかという不安の日々でしたが、そうした我々の期待を裏切りようやく2020年シーズンが各地で少しずつ始まりを見せています。とはいえ巷では外出自粛やソーシャル・ディスタンスと、まだまだスポーツ活動には後ろめたさを感じる日々は続いています。そんな中でも全日本インカレや日本選手権などの日程も定まり、各々今やるべきことが明確になったと思います。私自身もその1人であり、3年目となったシーズンは、やってやるぞという気持ちでいっぱいです。先日の学内競技会を経て方向性が明確になった今、一段と陸上競技に懸ける思いが高まりを見せています。私はシーズンに入ってから、明らかに昨シーズンとは違うと思う点がいくつかあります。その1つが自らの走技術把握です。昨シーズンまではタイムが良かった時になぜ良かったのか、悪かった時にどこが悪いのかという点がイマイチ見えてきませんでした。しかし、今シーズンに入ってからは練習毎に自分の感覚と実際に発揮されている技術の擦り合わせに時間を費やし、自分の走りが理解できるようになっていると感じています。しかし、練習でやってきたことが正しいか否かを決めるのは結果です。これまで取り組んできた全てのことが無駄ではなかったと証明するためにも、今は何としても結果が出したいという一心です。しかし、これは単なる願望ではありません。再現性という点で言っても昨シーズンとは比べものにならないくらいの手応えを得ており、欲する記録の達成はもう目の前まで来ていると感じています。誰も経験したことがない未知なるシーズンだからこそチャンスは無限にあると考えています。攻めつつ丁寧に、まずは自分のやるべきことを行い、そしてチームに不可欠な柱へと成長します。今までとは一味違う佐野陽にご期待ください。 
 
明日は長距離ブロック2年生の安田博登にお願いします。安田はかわいい後輩です。いつも私の居住地である308号室に遊びに来て、部屋の雰囲気を明るくしてくれます。2人部屋となり寂しくなった308号室にとって太陽のような存在です。また、少し抜けているところも憎めないチャームポイントです。当番などの仕事において、人知を超える私たちにも予測不可能なうっかりミスをすることが何度かありました。立場上注意しますが、内心ではただものではないと感心していました。そんな安田も春から学年が1つ上がり、後輩を持ち指導をする立場となりました。不安もありましたが、彼なりの距離感で優しく教えている姿を見て成長を感じ頼もしく思いました。部員日記を頼んだ際も素敵な笑顔で引き受けてくれて嬉しかったです。部屋長への思いも彼に託します。明日は刺激的で興奮する文章を楽しみにしてる。でもあまり攻めすぎるなよ(切実に)。それではよろしく。 
 
最後まで読んでいただきありがとうございました。   

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