辻タダオの西湘だより

9月 04日(月) クリス4
9月 03日(日) クリス3
9月 02日(土) クリス2
9月 01日(金) No Title
7月 01日(土) 忠霊塔公園店
6月 30日(金) lulu57
6月 29日(木) lulu56
2022年 9月
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 2023年9月4日(月)
  クリス4
CHRIS(彼の顔に影が差してきた)Ay don't tank - (ため息で)まあ、とにかく、長い間、あの老いぼれは、海、彼女を連れて行かないでください、彼女の人生を残念なものにしないでください、彼女のMo'derのように、Ay don't vorry。アンナは海も船も知らない。彼女はずっとリーズの内陸に住んでいる。神に感謝しなさい。 
LARRY でも、もしあなたが彼女を艀に乗せておくとしたら、それは彼女にとって海になるんじゃない? 
クリス (侮蔑的に)いや、はしけは何もない。海でも陸でもない。石炭船だって船じゃない。だからあいつは好きなんだ。"アンナが死ねば 二度と海には出ない もし艀が船なら、私は決して船には乗らない!アンは僕と一緒に船に乗るんだ。アンは船に乗っているんだ! 
ラリー (ビスビーズを焼く) 狂ったジジイだな。 
クリス (心配そうに間を置いて)アンナに見つからないように、マーシー・ヴォーマンを船から追い出さなきゃ。 ラリーはいぶかしがり、クリスは羊のように笑う)ああ、そうだな、2日あれば十分だ。(彼は安堵してため息をつく)フー!長い間、こんなにタンクしてなかったんだ。ウイスキーをくれ、ラリー。酔えるのは今晩が最後だろうな。 
ラリー (酒を手渡す)その方がいいぜ......金持ちになれる。 
クリス・スコール!(酒を飲み、バーに金を投げつける) もう1杯くれ。 
もう一杯くれ。セラブラートになりそうだ!(つぶやくように 
(つぶやくように)ちょうどタンクだ、アンナには会ってない。 
(呟きながら) (呟きながら)あんなに小さかったのに、あんなに大きくなって、どんな顔してるんだろう。また会う前に、つま先になって死なないでよかった。(子供のように嬉しそうに自分を抱きしめて)ピグリー、嬉しいぜ、あの手紙。酒でも飲めよ、ラリー。俺と一緒に酒を飲もう。 
ラリー (徳のある厳しさで)絶対に触らない。ジャック・バーンズを起こしてくれ。一緒に飲めれば、きっと喜ぶさ。 
クリス おい、ヤック!ヤック!ヤック! 
バーンズ (ビスアームから顔を上げ、眠そうにまばたきする) なんだ... 
クリス (にこやかに)飲め、ヤック。セラブレートだ。 
バーンズ (気を取り直して立ち上がると)もちろんだ (そしてクリスに加わるとニヤリと笑う)やあ、キャプテン 調子はどうだい? 
クリス (ビーズを振りながら)プーティーグッド、ヤック。 
バーンズ 2番を頼む、ラリー。(ラリーが出す。 
ラリーが出す。通りからのドアが押され、ミッキーとデクリンが入る。 
とデクリンが入ってきて、バーの端に陣取る。 
バーの端に陣取る。二人とも酒を飲んだ形跡がある。ミッキーは 
腕と足の長さが不釣り合いである。 
手足の長さが不釣り合いだ。手足の長さが不釣り合いで、猿のようだ。 
顔は褐色に日焼けしており、鼻が曲がっている。 
鼻が曲がっていて、笑うとグロテスクな表情になる。 
笑うとグロテスクな表情になる。目はささくれたような青色で、ビス・ベアは泥のような赤色。 
声はかすれ、荒い。服装は青いコートにフランネルのシャツ、そして 
コート、フランネルのシャツ、ダンガリーパンツ。デブリンは 
痩せこけた骨ばった顔立ちで、鼻筋が通っていて、黒目がちの目をしている。話し方は鋭く、爆発的だ。服装は仲間とほぼ同じ) 
ミッキー (ラリーが二人のところに降りてきて)ウィスキーとエールをひとすくい。 
DEVLIN 同じものを。(ラリーが2人にサーブする)。 
クリス (ビスの酒を手に取り、バーンズに)スコール! 
バーンズ、幸運を、クリス。(2人は飲む) 
クリス (子供じみた笑いを浮かべながら) アーイ・セラブラート、パイ・イム・ミニィ。昨夜はそうだった。ヤック、もっと飲めよ。 
BURNS もちろん。 
私のヨセフィーヌ、船に乗りなさい。久しぶりだな。月よ、彼女はシ・イ・ネ。あなたそっくり。チー・チー・チー チー・チー・チー チー チー チーチーチー。(笑って話す)いい歌だろ、ヤック?ヤック、いい歌じゃないか? 
バーンズ (ニヤリと笑って)いい曲だ。カルーソの皮を一枚剥いだんだ。(おい、ラリー、サービスしてくれよ。 
ミッキー (クリスの声をまるで家族でも聞くように聞いていた)その歌、気にしないのか。デヴ?その声、どこかで聞いたことがある。 
デヴリン (バーを見下ろし、クリスが背中を向けて立っているほうをちらっと見る)あの角刈り爺さんのことか? 
ミッキー そうだ。昔、あいつと娼婦仲間だったんだ。彼のような金切り声は忘れられないね。(ラリーに向かって)そこのダッチーって名前は? 
ラリー オールド・クリスだろ。それが名前だ。昔は船乗りで、ウィンドジャマーに乗ってたんだ。 
ミッキー (太ももを叩いて)ボースン?クリス?彼の歌は知ってるよ。古いネプチューン号に乗っていた。ジョッキを見せてくれ。(彼はバーを出て、クリスの顔をちょっと覗き込み、それからビムの背中をバシッと叩いてビスバンドを差し出す)そこに置け、お前。お前のジブの切り口は前に見たことがあると思ったよ。(クリスが困惑して彼を見ると)お前が太陽だった頃、古いネプチューンに乗っていたミッキーを覚えていないのか? 
クリスは急に顔を輝かせ、ビスバンドを上下に振って)なんと、そうだ!ミッキーだったのか?ああ、君の顔だ。昔のネプチューンだよ。 
ミッキー ずいぶん昔のことだけど、君の歌は知ってるよ、ダッチー。誰が忘れるもんか。 
クリス 酒を飲め、ミッキー。秋刀魚を持ってこい。テーブルに座れ。みんなで飲もうぜ、ピイミニー! 
ミッキー いい計画だ。さあ、デヴ。ちょっと座ろう。(ラリーに向かって)みんなに酒を持ってきてくれ。(そしてデブリンが上がってきて)これは 
クリス、デヴ、かつてないほどいいブーサンだ。(二人はバンドを焼いて、テーブルの中央に座る。バーンズはバーに立ったまま) 
クリス (彼のビーズが夢見心地でうなずく) オーレ・ネプチューン。とても賢い船だった。あの船はとても賢い船だった。彼女のような立派な船はもう海にはないんだ。(彼はうんざりしたように唾を吐く)今は全て蒸気船だ、くそ茶釜だ。あれは船じゃない。(愛想よくミッキーの背中を叩いて)船友にまた会えてよかったよ。今夜は最高だったよ。(ラリーが飲み物を運んできて、ミッキーが支払う)ラリー、もう一杯持ってきて。時間がないんだ。 
DEVLIN ちょっと待って。次は俺のだ。 
ミッキー これで降りろ。幸運を、クリス。(二人は酒を飲み、ラリーはグラスを取りお代わりする。) プレートまでの往復の後、俺たちは逮捕されたんだ。今朝、金をもらったんだ......臭くて、飢えた、ライムジュースの浮浪者さ! 
デブリン (力強く肯きながら)そうだ! 
上陸したのか?お前には分別がある。海は昔とは違うんだ。 
デブリン 腐ってる! 
クリス (にやりと笑って)陸では働かない、 
海では働かない。石炭運搬船の船長だ。 
ハハハ。 
ミッキー 冗談だろ。(ラリーがまた酒を持ってくる。) 
デクリン、どうぞ!(彼らは飲む) 
クリス、もう一杯持ってきて、ラリー。 
ラリー 鼻で転ぶと思うよ。まあ、それはあなたの大きな頭でしょう。(彼は飲み物を取りに行く) 
ミッキー (クリスに顔をしかめて)冗談でしょ、クリス-石炭運搬船のこと。(嘘だと言ってくれよ。 
クリス 嘘じゃない。 
じゃあ、真実なのか?(クリスはうなずき、ミッキーは吐き捨てる)Divil take you!お前のような立派で賢い船乗りがそんなことをするとは誰が思うだろう!腐った石炭船で!地獄の業火だ! 
デブリン (酔っぱらってけんか腰になりながら)船乗りにしては腐った仕事だ! 
MICKEY 今何してるんだ、クリス?仕事さ 
クリス (不機嫌そうに)全部知ってるよ。(それからニヤニヤして)お前ら、そのヨボヨボを知らないだろ。いい奴だ、簡単な奴だ。自分の食事は自分で作る。船内には、俺に指図する奴は誰もいない。いいジェルもある。(彼は彼らの不機嫌そうな顔をウィンクして)彼女は私と一緒にすべての航海をした。船長も航海士もコックも乗組員もいるんだ!(彼は無理に陽気な笑いを作ろうとする)。 
ミッキー (うんざりしたように)お前みたいな頭のいい船乗りは、ロープで曳かれてドックからドックへ移動するのは年寄りの仕事だ。 
パンチャー!(ビスの飲み物を床に注ぐ。クリスは罪悪感に顔を赤らめ、ビス・ドリンクを飲み込む。) 
デヴリン (こぶしをテーブルの上にたたきつけ)臭くて、石炭パンチャーみたいな船室だ! 
クリス (反抗的に声を張り上げる)いいじゃない、アイが言うんだから! 
ミッキー (酔っぱらった優越感で)旧ネプチューンのスマートなボースンにはな!恥ずかしくないのか? 
DEVLIN (うつむいて)彼は太陽なんかじゃなかった。彼は違う!悪臭を放つ石炭を殴るような男じゃない。 
ミッキー (力強く)そうだった!彼を知らないか?風来坊にサインするような、頭のいいブーサンだよ。 
DEVLIN (熱っぽく)彼じゃない!お前は嘘つきだ、ミッキー 
ミッキー (好戦的に立ち上がり始める)それは何だ? 
ラリー (遮って)もう喧嘩はやめよう。飲み物をどうぞ。(酒を持ってくる。デブリンは不機嫌な沈黙に沈む。ミッキーはクリスを叱責するように睨む。クリスは恥ずかしそうに、ミッキーの目を避けながら飲み物の代金を払う) 
クリスは(ビスの飲み物を手に取り)スコール、このラース、ファル...。 
ミッキー (叱責するように)お前と一緒に飲むべきじゃないな、 
DEVLIN (不機嫌そうに)あいつとは飲まないよ、石炭と...。 
MICKEY そうかもしれないけど、グラスを取るんだ。 
もったいない。(彼は酒を飲み、悲しげな目でクリスを見つめる)年老いたクリスは、石炭船に乗っているときと同じように、賢い太陽のようだ! 
デヴリン (軽蔑しながら)自分も男だと言う! 
クリス (酔って泣きそうになりながら)ああ、あんたたち、大きな間違いだ。あんたは... 
ミッキー 間違いか?神様、あなたをこらしめてください!(突然身を乗り出し、クリスの腕を激しくつかむ)金がなくなったら、一緒に船に乗って行ってくれるかい、クリス?また一人前になるのか、それともネズミのままでいるのか? 
DEVLIN しかもはしけネズミだ! 
クリス (驚いてミッキーを見つめる彼の目)船で、海で?(彼はこの提案を理解し始めたようで、ミッキーが続けるにつれて、怒りで顔が白くなっていく) 
ミッキー (激しい感情が声を震わせる)そうしてくれるかい、クリス、昔の友情のために。 
デヴリン (おごそかに)船に乗って、クリス、船に乗って! 
ミッキー 私たち3人のために、きれいでスマートな船を見つけよう。  


 
 2023年9月3日(日)
  クリス3
ラリー (ジョブニーがオーバーコートを取りにバーを出てくると)あいつはうるさいおしゃべりをする害虫だ。 
JOHNNY 賢い奴だよ、シラフのときはね。彼とは20年か30年の付き合いだ。昔は船問屋の店員だった。そこを辞めて巡回セールスマンになった。腕もいいそうだ。ひとつの仕事を長く続けることはなかったけどね。酒に溺れたんだ。またクビになったよ。いい勉強をさせてもらったよ。レッドアイを放っておくような奴じゃない。いつもここで酔っ払って終わりだ。俺以外には誰も彼のことを知らないし、限界まで飲んでも恥ずかしくないんだ。(哲学的に)まあ、金を持ってるうちはいい散財家だ。あまり乱暴に扱っちゃいけないよ。(オーバーコートを着て、バーの端に回り込む)そろそろ帰るよ。また明日。 
ラリー おやすみ、ボス。(ジョニーが通りのドアに向かうと、ドアが押され、クリストファー・クリストファーセンが入ってくる。彼は背が低く、丸々とした、肩幅の広い50歳くらいの男で、丸く、風雨に打たれた赤い顔をしている。彼の大きな口は、太く垂れ下がった黄色い口ひげで覆われ、子供のように利己的で弱々しく、頑固な優しさを持っている。重い顎は無敵の頑固さを示すように斜めにセットされている。太い首が、まるでパーツのように体幹に食い込んでいる。両腕には大きな乳白色のそばかすがあり、ゴツゴツした両足は大きな平らな足で結ばれている。歩き方は不器用で、転がるように歩く。彼の声は、空虚なブーイングでないときは、陰険で内密な半分囁くような、どことなく悲しげな声質である。しわくちゃでサイズの合わないダークスーツに身を包み、白髪交じりの金髪のモップの上に灰色の布の色あせた帽子をかぶっている。 
色あせた灰色の布の帽子をかぶっている。ちょうど今、彼の顔は至福すぎる幸福感に輝いており、明らかに酒を飲んでいる。彼はジョニーに手を伸ばす) 
クリス やあ、ヨニー!一杯おごるよ。さあ、ラリー。俺たちに酒をくれ。お前も飲めよ。(ポケットに手を突っ込んで)金はある、たっぷりある。 
JOHNNY (クリスをバンドで揺さぶりながら)悪魔といえば悪魔だ!ちょうど君の話をしていたところだ。 
ラリー (バーの端に来て)やあ、クリス。そこに置いて。バンドを握る) 
クリス (にこやかに)一杯くれ。 
JOHNNY (にやりと笑って)今、半分のスヌートフルを持っている。どこで手に入れた? 
クリス (ニヤニヤしながら)艀(はしけ)の上で、アイリッシュ・フォーラーがウイスキーの瓶を買ってきて、俺たち二人だけで飲んだんだ。ウイスキーはキレるんだ!今、上陸したところだ。他の場所で飲むなよ。まっすぐここに来い。酒をくれ、ラリー。少し酔っただけだ ただ気分がいいんだ。(彼は笑いながら、鼻にかかった大きな甲高い声で歌い始める) "My Yosephine, come board de ship. 久しぶりだね。月よ、彼女はシー・イー・イーン。彼女はまるでテヒテヒのようだ。テヒテヒ テヒテヒ (まるでオーケストラを指揮するかのように手を振る)。 
ジョニー (笑いながら)相変わらずヨッシーだな。クリスは? 
ラリー (にやりと笑って)一晩中聞かされるんだろうな。 
クリス......いい曲だって知らないんだな。酒をくれ。(彼はバーに小銭を投げる) 
ラリー (プロフェッショナルな雰囲気で)どうされました? 
ジョニー 小さいビールだ、ラリー。 
クリス、2番だ。 
葉巻をおごるよ。 
クリス (ビスグラスを持ち上げ)スコール!(彼は飲む) 
ジョニー 心して飲め。 
クリス (すぐに)もう一杯。 
JOHNNY いや、また今度。もう帰らないと。今、着いたばかり?今回はどちらから? 
CHRIS ボストン。ゆっくりした航海で、ずっとアンカーで、汚れたヴェダーで、霧、霧、霧! 
JOHNNY ああ、忘れてた。さっき向こうから手紙が来たんだ。その手紙を渡してやってくれ、ラリー。(ラリーはそれをクリスに渡す。) 
ラリー イギリスのリーズからだよ。 
クリス (すかさず)ああ、娘のアンナからだ。リーズに住んでいる。(アンナからの手紙なんて見たことないよ。前の手紙の返事を忘れたんだ。 
JOHNNY (背を向けて)じゃ、さようなら、クリス。またな。 
クリス さよなら、ヨニー。 
ラリー (冗談めかして)娘さんに話すには、いいおとぎ話だね!確かに、君が路上に置き去りにした、子供を膝に乗せたイギリス人の浮浪者に賭けるよ! 
クリス (地味に)違うよ。(それからにやりと笑って)ああ、いいゲルだ。船で一緒に暮らしているんだ。航海のお供をしてくれるんだ。いいゲルだよ。ラリー、君もいつか船に来いよ。紹介するよ。俺みたいな落ちこぼれには、いい女なんだ。 
そうだな。彼女の写真を撮ったんだ。石炭運搬船で男たちと暮らしているような女は、さぞかし美人だろうな。 
CHRISは、(この最後のひげを生やしてはいけないかのように)不確かなバンドの中で手紙に夢中になっている。彼女は俺に地獄を見せるに違いない。 
ラリー 強いレモンとセルツァーで治るよ。(彼はそれを作り、クリスにバンドで渡す)飲み干せ、さあ、全部だ。 
CHRIS(beがaをした後)Ay tank Ay sat down for a minute(彼はテーブルの前に行き、座る。しばらく手紙を見つめた後、beはゆっくりと手紙を開き、目を細めながら、苦労して読み始める。beは読みながら、喜びと困惑が入り混じった表情でbisの顔を輝かせる) 
ラリー (不思議そうに彼を見ていた)いいニュース? 
クリス (手紙を読み終えた後、新しいインクを入れるかのように少し間を置き、それから突然、バッピーな興奮とともに拳をテーブルに叩きつける) パイ・イミニー、アイ・タンク・ソー!ただ、アンナがこの国にやってきて、ヨブを連れてきて、僕と一緒に暮らしたいと言っているんだ!いとこたちとの暮らしやイギリスでの仕事に嫌気がさしたんだって。短い手紙だから、それ以上のことはわからないよ。(嬉しそうに)なんてことだ、フォーラーにとっては一挙にいいニュースじゃないか!(それからちょっと恥ずかしそうに)ラリー、アンナとは5年前に会って以来会ってないんだ。 
ラリー もう何歳になるんだ? 
クリス 彼女は15年前、スウェーデンに帰ったのが最後だ! 
ラリー (驚いて)15年も会ってないのか? 
クリス (急に沈痛な面持ちになり、低い声で)いや。 
彼女が小さい頃、ウィンドジャマーにいた。 
年に数回しか家に帰らないんだ。馬鹿な 
船乗り失格だ 死んだら、イギリスにいるいとこの方がいい。 
"英国にいる いとこ達が" "アンナを連れて行き" "この国に留まり" "船に乗る方がいい "アンナは私のような男とは 縁を切らない方がいい 彼女の母親は 酔っぱらいの船乗りで 落ちこぼれだ 小さなゲルが育つには 良くない だから、私はこのはしけにとどまる。たまに手紙を書くだけだ。(安堵のため息をついて)だが、彼女はもう大人になった。もう害は与えられない。 
ラリー 母親が死んだのは残念だ。 
クリス (哀愁を帯びた口調で)母親は12年前に死んだんだ。 
LARRY 娘さんには兄弟はいないんですか? 
CHRIS かつて2人の息子がいました。18歳と16歳の、いい、大きな男の子で、漁船に乗っていました。その息子たちは、母親が亡くなる前年に嵐で溺死したんだ。そのときも航海中だった。 
ラリー (バーを拭きながら、クリス・ソラへの気恥ずかしさを紛らわす)あなた方は船乗りの家系だ。この娘はね。船乗りと結婚するんだ。血筋なんだ。 
クリス (突然立ち上がり、激怒してテーブルに拳をたたきつける)いやだ、神様!彼女はそんなことはしない!アイが最初に彼女を殺すならな! 
ラリー (驚いて)おお、どうしたんだ?今も昔も船乗りじゃないのか? 
クリス (ゆっくり)だからそう言うんだ。(1マイルを強引に)船員は落ちぶれたが、ゲルと結婚するためではない。いや、それは知っている。アンナもそれを知っている。(激しい怒りの表情で)あのクソ汚い海は、すべてのタンを台無しにする。汚らわしいダビルだ。あんたを知ってる!何年も前から知ってるんだ。(嫌悪感をあらわにしながら)そう。彼女の汚い手口は全部知ってる。 
ラリー (コリスが憂鬱に沈んだまま) 娘さんはいつ来るんだ?もうすぐか? 
クリス (奮起して)ピイミニー、忘れていたよ(埋もれるように手紙に目を通す)彼女はキュナード・ラインのカロニア号に乗って、14日にリバプールを出発するそうだ。(今日は何日だった?ラリー? 
ラリー 18日だ。6日間の船だ。明後日には着くだろう。 
クリス (驚いて)そんなに早く!(興奮気味に立ち上がる)なんと、ベイトには長くないな。(アンナが来る前に、俺の女、マーシーを艀から陸に上げておくんだ!アンナがそれを知ったら地獄を見る。マーシーも地獄に堕ちる! 
ラリー (笑いながら)いい年こいて、その歳で女なんて! 
クリス (戸惑って数珠を引っ掻く) マーシーのために俺に嘘をつかせたんだな、ラリー。 
ラリー 娘が来るって本当のことを言ってやれ。 
クリスはいい女だ。彼女に嫌な思いをさせたくないんだ。 
ラリー お前は年寄りだ!女を船に近づけるな 彼女は仕事を探しているんだ。(不思議そうに)どんな仕事をしてるんだ、君のアンナは。 
クリス 彼女は看護婦だったが、手紙に新しい仕事を覚えたと書いてあった。タイプライター。(自慢げに)彼女は頭が良くて、1年前までずっと学校に通ってたんだ。年前までずっと学校に通ってたんだ。彼女の書く字を見てごらん!(彼は手紙を掲げて、それからビーズを振って悲しげに言う。) でも、僕は彼女のことをヨボヨボにしたくないんだ。小さいゲルの時から会ってないんだ。しばらくの間、僕のところにいてほしいんだ。 
汚い石炭船にね!彼女は嫌がると思うよ。 
CHRIS 手紙には書かない。アイムが陸で病気になったから、新しいヨブを連れてきたんだ。(彼はビス狡猾さに笑う)いい嘘だ、ラリー。僕と一緒にいてくれ。(まじめな話)船はどこもきれいでいいし、ストーブもベッドもいい。アンナも気に入ってるよ。船旅は静かでいいし、荒い船旅もないし、新鮮な空気とおいしい食事で、アンナは丈夫で健康になる。給料日に十分なお金をもらえるから、アンナはヤボ用もない。(アンナはきっと気に入るに違いない。 
ラリー、それはやめとこう。彼女は自分のために働きたいだろうし、いろいろなところに行って見たいだろう。 
  


 
 2023年9月2日(土)
  クリス2
ファースト・ロングショーマン 運がいい!(他の客がウイスキーを飲み干す) 
セカンド・ロングショーマン (バーに金を置く) おかわりをくれ。 
ファースト・ロングショーマン 今度はラガーとポーターをくれ。乾いてるんだ。 
二人目も同じだ。(ジョニーはラガーとポーターを汲み、大きく泡立つスクーナーを彼らの前に置く。二人はグラスの中身を半分ほど飲み干し、低いトーンでひそひそと話し始める。左側のドアが開き、ラリーが入ってきた。少年のような、赤チェックの、どちらかといえば美貌の、40歳そこそこの若者だ。) 
ラリー (ジョニーに陽気にうなずきながら)やあ、ボス。 
ジョニー やあ、ラリー。(時計を見て)時間通りだ。(ラリーはバーの右後ろに行き、コートを脱いで、エプロンをつける)。 
ファースト・ロングショーマン (唐突に)飲み干して、戻ろう。(二人は飲み干し、左に出て行く。彼らが去ると同時に郵便配達人が入ってくる。ジョニーとうなずきを交わし、バーの上に手紙を投げる) 
ジョニー、君宛だよ。知ってるか? 
ジョニー(手紙を受け取り、眼鏡を調整する。ラリーがやってきて、ビスの岩を覗き込む。ジョバニーはゆっくり読む)クリストファー・クリストファーセン。 
郵便局員 (助け舟を出して)四角四面の名前だ。 
ラリー オールド・クリス、その人です。 
ジョバニー ああ、確かに。そうだ。クリスがそんなすごい名前だったなんて忘れていたよ。以前、彼宛に手紙が来たことがあったんだ。思い出したよ。ずいぶん昔のことだけどね。 
郵便局員 それなら大丈夫ですね。 
ジョニー もちろんだ。港にいるときはいつもここに来るんだ。 
郵便局員 (立ち去ろうとする)船員か。 
JOHNNY (ニヤリと笑って)石炭船の船長だよ。(船長、航海士、コック、乗組員! 
ザ・ポストマン (笑いながら)大した仕事だ!では、また。 
ジョニー・スロン。俺が見てくるよ。(郵便配達人は出て行き、ジョニーは手紙を吟味する) 風変わりな切手のようだな。いい目をしてるな、ラリー。どこからの手紙だ? 
ラリー (一瞥して)イギリスだよ。リーズって書いてある。イギリスだろう。誰がイギリスからスウェーデン人に手紙を書くんだ?女の手紙みたいだ! 
JOHNNY 向こうに娘がいるって、昔聞いたことがあるよ。(手紙をレジに置く)そういえば、クリス爺さんにはもう何年も会ってないね。最後の旅はどこへ行ったんだ、知ってるか、ラリー? 
ラリー・ボストンと彼は言った。海峡の上だ。これまでには戻ってくるはずだ。(朽ち果てて汚れた古い桶の上を、ロープであちこち牽引されるんだ。 
船長、航海士、コック、乗組員!クリスにはお似合いのようだ。彼は長いことやっている。何年も前、ここに来るようになった頃は、帆船で深海の船乗りをしていたんだ。ウィンドジャマーでも活躍したんだろう。四角四面の連中はみんないい船乗りだ。長い航海を終えてここに戻ってきたとき、突然船乗りをやめたんだ。理由は聞いてない。仕事がきつくて嫌になったんだろう。もう若くはないんだ。この仕事に就くのも大変だった。この仕事を得るまで、何ヵ月も一文無しでフラフラしていた。彼は頑固だった。スウェーデン人は思いついたら頑固なんだ 船乗りに戻るなんて聞かないさ 餓死してもね おかしな話だ!彼が一文無しだった時、よく杭を打ったものだ。いつも借りを返してくれた いい年した少年だったよ、クリス!金遣いの荒いのもな。船乗りはみんなそうだ 酔っぱらいに浪費する 
ラリー ああ、あいつはいつも酔っぱらっていた。あいつの歌を歌うなんて、ろくでなしだ! 
ジョニー (笑って)ああ、ヨセフィーヌ? 
ラリー あのバカげた歌じゃ、あんたもおかしくなっちゃうよ。 
JOHNNY (気さくに)まあまあ、クリスのことだ。彼は本気だ。 
それでいいんだ。彼が紳士である限り、男が何であろうと、何をしようと気にしない。たとえクリスが悪臭を放つ石炭船で働く哀れな悪魔に過ぎないとしても、彼は紳士だ。私はそれを知っている。彼と私は、ジョニー・ザ・プリースト、あなたのところで何度も酒を酌み交わした。クリスは紳士であり、スポーツマンだ!クリスはどこだ、ジョニー?今すぐ彼に一杯おごりたいよ。 
ラリー (愉快そうに憤慨して)カッコー!またやってやがる!でかい口をたたくな、俺のブーツのつま先で空気を吸うぞ。 
JOHNNY もう飲ませちゃだめよ、ラリー、この酒を飲み干すまでね。 
ADASIS そんなのずるいよ、ジョニー。飲みたいんだ... 
ジョニー (断固として)断ると言ったんだ。もういい。君はもう一杯なんだ。それにしゃべりすぎだ。(Hrがバーの後ろからやってきて、アダムスを抱きかかえる。2階に行って、バタバタして。端の部屋を使って。さあ。気分がよくなるわよ。 
ADAMS (抵抗して)いやだ。 
JOHNNY (我慢して、彼を立ち上がらせる) じゃあ、奥の部屋に入って、テーブルで寝ろ。それとも外でバウンドさせるか? 
ダメだ、レゴ、ジョニー。奥の部屋に行くよ。 
右のドアによろめきながら出て行く)。 
ADAMS (突然大声で自己主張して生き返る)クリスは紳士だ。  


 
 2023年9月1日(金)
登場人物 
ジョニー・"ザ・プリースト" 
ジャック・バーンズ 
アダムス・トゥー・ロングショーメン ラリー、バーテンダー Aポストマン クリス・クリストファーセン ミッキー・デブリン マーシー・オーウェン 
アナ・クリストファーセン クリスの娘 キャプテン・ジェサップ 英国の不定期船ロンドンデリー号の船長 MR. ホール一等航海士 
ポール・アンダーセン、二等航海士 エドワーズ、船員 ジョネシー、船員 グラス、食堂係 
(注-登場人物の名前は登場する順番に付けられている) 
舞台は1910年。 
第1幕 第1場 
ニューヨーク、サウス・ストリート近くのジョニー "ザ・プリースト "のバー。左手前方に、通りを見渡す大きな窓。その向こうに正面入り口、両開きのドア。さらに奥にも窓がある。後方の壁のほぼ全長にわたって、左から右にバーが続いている。バーの背後には小さなショーケースがあり、数本のケース商品が陳列されている。大きな鏡の前の奥のスペースは、ニッケル・ア・ショットの安いウイスキーの樽で占められている。右側には、奥の部屋へと続く扉が開いている。正面の中央とその右に、丸い木のテーブルが2つあり、それぞれ5脚の椅子が置かれている。 
1910年の秋のある日の昼下がり。幕が上がると、ジョニー、アダムス、ジャック・バーンズが発見される。ジョニー "ザ・プリースト "はそのニックネームにふさわしい。青白く、薄く、ひげをきれいに剃った顔、穏やかな青い目、白い髪、優しく寛容な微笑みを浮かべた上品な口元は、白いエプロンよりもキャスケットが似合っている。彼の声も一般的な態度も、彼を水辺の人物にしたこの幻想を払拭するものではない。やわらかく、淡々としている。しかし、この柔和さの下に、仮面の裏に隠された、冷笑的で、冷淡で、釘のように頑固な男を感じる。彼はバーの後ろでくつろぎ、鼻にメガネをかけ、夕刊を読んでいる。 
右手前のテーブルにはアダムスとジャック・バーンズが座っている。アダムスとジャック・バーンズはテーブル席の右手前に座っている。アダムスは50歳そこそこの男で、白髪混じりの髪を持ち、顔は肥大してひげを剃っておらず、目は腫れぼったく充血している。彼のグレーのスーツは、まるで夜通し寝ていたかのようにぶかぶかでシワだらけだ; 
クリス・クリストファーセン 
彼の硬い襟、乱れたネクタイ、くしゃくしゃで不潔なシャツの袖口。ジャック・バーンズは強気な首でしゃがんでおり、ボロボロで押しつぶされたような表情でタバコを吸いながら、愉快そうに侮蔑の眼差しで仲間を見つめている。バーンズは中年で、つぎはぎだらけの作業着を着ている。 
バーンズ (新聞越しにジョニーの目をとらえ、アダムスのほうにうなずく)この世から死んだんだ!(アダムスの肩をつかみ、揺さぶる)おい、お前!起きろ!どうしたんだ? 
ジョニー (顔をしかめて)ほっとけ、ジャック。あいつは一日中、耳も聞こえないし、口もきけないし、目も見えない。聞き飽きたよ。寝かせてやれよ。 
BURNS お前が?はぁ!俺はどうだ?あいつに別の酒を奢らせるつもりだ。あいつの雄牛の話を聞いていたツケだ、わかるか?(彼はアダムスの肘をテーブルから突き落とす。アダムスは椅子に座ったままピクッと体を前に倒し、目をぱちくりさせて驚いたようになる!起きろ!俺を吹き飛ばそうとしたボールはどこだ?ちょっと前まで、紳士であることを強調してたじゃないか。紳士なら一杯奢れよ 
ADAMS(泣き言で)いや、もういい、ジャック・バーンズ。俺も金は持ってるが、俺がカモだと思う必要はない。 
バーンズ (うんざりして)おやおや、プルーンでいっぱいだな! 
第1幕 第1場 
この低い、水辺の、樽小屋にたむろしているのは誰なんだろう......酔っぱらったときだけ来るところだ。 
ジョニー (苛立ちながら)言っただろ、また始めるって、ジャック。 
バーンズ (トミーにウインクして)俺が止めるよ。脅してやろうか?(彼は威嚇する拳でアダムスに向き直る)罠を閉じろ、プルーンジュース爺さん、さもなくばお前をぶっ殺すパンチをお見舞いしてやる、わかったか?冗談じゃねえぞ。(アダムスはおびえたように黙って椅子の背もたれに縮こまる。バーンズは不機嫌そうに続ける!はぁ!仕事がなくてよかったな。俺のはどうだ?俺は今夜、郵便船で湾を下って、郵便の仕事をするんだ。そんな仕事、すぐに真っ二つになるぜ。お前とお前の仕事だ!地獄に落ちろ!寝不足なんだ。少しは寝ないとな。だから黙ってろ。どうせプルーンだらけなんだから。(彼は伸ばした腕にビス玉をもたせかける)ゴールのために叩かれたくなければ、今はフェルギットするな。(彼は目を閉じる。アダムスはじっと彼を見つめながら座っている。二人の港湾労働者が通りから入ってくる。作業用エプロンを着用し、組合のボタンが目立つように帽子に留められ、攻撃的な角度で数珠を横に引っ張っている) 
一人目の港湾労働者 (バーの前に陣取り)衝撃を与えてくれ、2番だ(彼はコインをバーの上に投げる)。  


 
 2023年7月1日(土)
  忠霊塔公園店
そもそも何か「ためになる」ことをしたことがあったかといえば 
自分の場合はそんなものはいまのところ何もない、と忠霊塔に刻まれた多くの姓名を見ながら 
ためいきをつくでもなくごくフラットな心持で一瞬考えていた。 
人待ちをしていて手持ち無沙汰だったので眺めていただけだった。 
そして猛暑でもある。忠霊塔に刻まれた姓名を眺められる位置は周囲の木立のおかげで日差しを直接浴びることはなかったのだがさすがにそれでいつまでもいられるわけもなく、と思って視線を公園に面した通りの方へ向けると「強烈涼メニュー見参!!ドデカかき氷マグナム!!」というのぼり旗が目に飛び込んできたのでフラフラと吸い寄せられていった。待ち合わせ時刻5分前だったしとりあえず氷買いながら忠霊塔前を見張ってれば行き違いになることもなかろうと考えた。 
待っている相手は同一部署の同期で気安い間柄の同僚だから、 
かき氷喰らいながら待ち合わせに現れたところで非礼を詰られる心配はない。 
どういう仕掛けになっているのか「味はたべてみればわかる」と謳っている七色のレインボーシロップ味ミディアムサイズを注文する。出来るのに5分くらいはかかるということだがまあ忠霊塔前を目視しながら携帯電話発信すればよいだけのこと。 
改造ワゴン車の中でかき氷製作中の店主と天然氷の由来について話しているうちに待ち合わせ相手の嘉数が公園を挟んだ現在位置と正反対の方向から 
内輪を振りながら歩いてくるのが目に入ったので 
Yシャツの胸ポケットから携帯電話を取り出し短縮ボタンで嘉数に発信。 
 
 
  


 
 2023年6月30日(金)
  lulu57
ルル 
でも、せめて見させてください。 
クライアント(さらに彼女に近づく) 
理解できない!理解できない!来なさい! 
来い!(彼女に襲いかかる) 
ルル(全力で防御する) 
放してくれ 
依頼人 
来て 
ルル 
放して 
(アルワは懸命に体を起こし、黒人の背後に忍び寄り 
コートの襟を掴んで引き戻す。 
コートの襟を掴んで引き戻す) 
客(すぐにアルワの方を振り向く) 
ここは強盗の巣窟だ!さあ、友よ。 
もう寝る時間だ。子守唄だ! 
(棍棒でアルワの頭を殴る。アルワは 
意識を失う) 
すぐに子守唄ができるさ! 
(動かないアルワの上にかがむ) 
楽しい夢がやってくる! 
(ルルに) 
彼はあなたの夢を見るわ! 
(ドアに向かう) 
楽しい夢を ドアはどこ? 
(彼は去る)。 
ルル(一人、しばらく目を奪われ、そして 
崩れ落ちる) 
もう耐えられない。誰がこんなことに 
こんなの我慢できる?路上で倒れてるほうがましよ。 
通りのほうがましよ! 
(急いでドアに向かう。 
そしてすぐに出て行く) 
モデラート 
シゴルチ(秘密の隠れ家から出てきて 
アルワの上にかがむ) 
血だ!アルワ!彼の体を覆ってあげよう。 
客を怖がらせてしまう。(体を触る) 
アルワ!アルワ 彼には静かな時間が必要だ。 
(アルワを両腕で掴んで引きずり込み 
隠れ家に引きずり込む)。 
ここで眠ってはいけない。(誰もいない舞台。中央の扉が開く。 
ゲシュヴィッツ伯爵夫人がゆっくりと入ってきて、辺りを神経質に見回す。 
神経質に辺りを見回す) 
(隠れ家から出てくる) 
アルワ医師は眠ってしまいました。 
疲れ果てて。 
ゲシュヴィッツ伯爵夫人 
ここはなんて暗いんでしょう。 
シゴルチ 
もっと暗くなりますよ。 
ゲシュヴィッツ伯爵夫人 
彼女は私を先に行かせた。 
シゴルチは(その情報に生き生きと反応した。 
シゴルチ) 
とても思慮深かった!(再びビジネスライクに) 
もし誰かが尋ねてきたら、パブで飲んでいる私を見つけるだろう。 
パブで飲んでる 
(中央のドアから出る)。 
ソステヌート 
ゲシュヴィッツ伯爵夫人(一人。 
ドア脇の杖付きの椅子に座り、ハンドバッグから小さなリボルバーを取り出す。 
ハンドバッグから小さなリボルバーを取り出し、額に当てる。 
また銃を下ろし、首を振る) 
だめよ!もし私が血まみれでここに倒れているのを見たら、 
涙ひとつ流さないわ。それなら 
川に飛び込んだほうがいいんじゃない?どっちが冷たい? 
水か心臓か?短剣か?いや、そんなことをしても 
そんなことをしても何も得られない。首吊りはどう? 
(彼女は立ち上がり、壁から旅の敷物の紐を取る。 
)。 
急いで!彼女が来る前に。 
アンダンテ 
(突然何かを思い出し、ルルの肖像画の前に引きずり出す) 
ルルの肖像画の前に) 
最後にもう一度だけ、お願いがあります。 
ご理解を 
(膝をつき、手を合わせる)。 
ご慈悲を!慈悲深くあれ!ご慈悲を 
(その姿勢のまま) 
アダージョ 
(ルルが切り裂きジャックと一緒に入ってくる)。 
切り裂きジャック(彼は厚かましく、しなやかな動きをする男だ。 
青白い顔、火照った目、 
アーチ型の太い眉、垂れ下がった口ひげ、まばらな 
ひげ、つや消しの横ひげ、指の爪が食い込んだ燃えるような赤い手。 
指の爪が食い込んでいる。視線は地面を見つめている。 
視線は地面に向けられている。黒っぽいオーバーコートを羽織り、丸いフェルトの帽子をかぶっている。 
丸いフェルトの帽子をかぶっている。ゲシュヴィッツ伯爵夫人に気づく) 
あれは誰? 
ルル 
妹よ!正気じゃないわ。 
切り裂きジャック(考え込む) 
正気じゃない? 
(またルルに向かっていく) 
君の唇は素敵な微笑み方をしているね。 
ルル 
母譲りです。 
切り裂きジャック 
そのようだな!いくら? 
ルル 
でも、一晩中一緒にいたくない? 
一晩中 
切り裂きジャック 
いや、時間がないんだ。家に帰らないと。 
ルル 
でも、明日の朝、家族のために言い訳できないの? 
家族のために。 
切り裂きジャック 
料金を教えてくれ。あまり現金を持っていないんだ。 
ルル 
金のソブリンは要求していない。お願いするのは 
半クラウン。 
切り裂きジャック(ドアに向かって進む) 
ぼったくりだ!なんてぼったくりなんだ 
ルル(彼を引き止める) 
行かないで!お願いだからここにいて! 
切り裂きジャック(ゲシュヴィッツ伯爵夫人の前を通り過ぎる、 
隠れ家を開ける) 
どうして?なぜ一晩中ここにいなければならない? 
怪しく聞こえる!私が寝ている間に 
私のポケットから出して。 
ルル 
いいえ、出さないと誓うわ!約束するわ!お願いだから 
今夜は一人にしないで!お願いだから、行かないで! 
切り裂きジャック 
じゃあ、いくら? 
ルル(ためらう) 
私が頼んだ額の半分を 
半額にしてくれないかしら。 
切り裂きジャック 
いや、それでも多すぎる!いつから 
何年ゲームやってるんだ? 
ルル 
今日が初日です。 
(ゲシュヴィッツ伯爵夫人は膝をついたまま 
ジャックのほうに半身を起こした。ルルは伯爵夫人を 
ジャックから引き離す) 
もういいでしょ! 
切り裂きジャック 
あれは『ただの妹』ではない。あの女は 
あなたに執着している。(ゲシュヴィッツ伯爵夫人の髪を撫でる 
髪を撫でる) 
ルル 
どうしていつも私を見つめるの? 
切り裂きジャック 
あなたはまず、その動きで私を惹きつけた。 
動いていた。なんて素敵な体なんだろうって。 
ルル 
どうしてそんなことがわかるの? 
切り裂きジャック 
あなたの唇はとても形が良かった。私は 
少ししか持ってないんだ。 
ルル 
構わないわ。私にちょうだい。 
切り裂きジャック 
でも半分返してね。 
明日、家に帰るのに十分だから。 
ルル 
小銭がないわ。 
切り裂きジャック 
持ち物を全部調べろ!ポケットを全部出して! 
ルル(彼に手を差し出す) 
あなたに渡すものは何も残っていないわ。 
切り裂きジャック 
金を出せ 
ルル 
朝が来たら取ってきて、お釣りを返すわ。 
お釣りは返すから。 
切り裂きジャック 
いや、金をよこせ! 
ルル(彼に渡す) 
お願いだから!早くついてきて! 
(ランプを取る) 
切り裂きジャック 
その必要はない、月明かりがある。 
ルル 
お好きなように。 
(ランプを置いてジャックに近づき 
抱きしめる) 
そんな疑いを持つ必要はないわ。私はあなたが好きよ。 
とても! 
(苦しい声で) 
これ以上待たせないでくれ。 
切り裂きジャック 
準備はできている。 
(彼は彼女の部屋に入っていく。 
ドアを内側から塞ぐ音が聞こえる。ランプが消える。 
ランプが消える。二つの窓の下の床板には 
つの窓の下の床板の上に、2つの四角い斑点が月によってまぶしく照らされている。 
月に照らされている。部屋の中、 
部屋の中では、すべてがはっきりと認識できる)。 
レント(夜想曲) 
ゲシュヴィッツ伯爵夫人(一人、夢の中のように) 
これが、私がこの親愛なる人々と 
親愛なる人々と過ごす最後のひとときです。私の祖国が 
また私を呼んでいる。大学で一生懸命勉強します。 
女性の権利のために闘い、法律の学位を取るんだ。 
ラルゴ 
ルル(部屋から) 
だめ、だめ、だめ...。 
(死の悲鳴。ゲシュヴィッツ伯爵夫人は身を起こす。 
ルルの部屋のドアに駆け寄り、ドアを力いっぱい叩く。 
ルルの部屋のドアに駆け寄り、力いっぱいドアを叩く。ジャック 
ジャックは身をかがめ、内側からドアをこじ開けて 
血に染まったナイフを伯爵夫人の体に突き刺した。 
伯爵夫人は倒れる。伯爵夫人は倒れる) 
切り裂きジャック(伯爵夫人の横を通り過ぎる) 
よかった、すべて終わった! 
(窓の下に置かれた洗面器で手を洗う 
(窓の下に置かれた洗面器で手を洗う) 
ああ、俺は運がいい、こんな運のいい野郎はいない! 
(タオルを探す) 
こういう人は 
タオルは置いていかない 
(無愛想なジェスチャー。ゲシュヴィッツ伯爵夫人が 
をする。ジャックは伯爵夫人の上にかがみ込む) 
あなたはもうこの世にいない 
(真ん中のドアへ行き、出て行く)。 
墓 
ゲシュヴィッツ伯爵夫人 
ルル!私の天使よ もう一度だけ愛して! 
あなたのそばにいます いつもそばにいる 
永遠に 
(彼女は死ぬ)。 
英語版:リチャード・ストークス  


 
 2023年6月29日(木)
  lulu56
(足音が聞こえる。まるで眠りから覚めるように。 
眠りから覚めるように) 
来るぞ! 
シゴルチ 
そろそろ姿を消そう。 
アルワ 
僕はここに残るよ。 
(彼は旅行用の敷物に身を隠す、 
次のエピソードでは見えないままだ) 
シゴルチ 
ノブレス・オブリージュ。 
(隠れ家に向かって移動する) 
そして、公明正大な人は皆、社会が期待するように行動する。 
するものだ。 
(隠れ家に入る) 
アレグレット 
ルル(ドアを開ける) 
さあ、お入りください!いらっしゃい! 
二番目の客(明るい色のオーバーコートを着ている、 
明るい色のズボン、白いスパッツ、黄色いボタンの 
ブーツ、グレーのトップハット) 
なんだ!外には明かりひとつない。 
ルル(彼の手を引いて進む) 
ここはもっと明るいわ。おいで! 
クライアント 
でも、ここは寒いよ、凍えそうだ。 
15 
ルル 
ジンはいかがですか? 
依頼人 
ジン?ジンは大好きなお酒なの。ジンでいいわ。 
ルル(ボトルを渡す) 
グラスはどこかしら。 
クライアント 
気にすることないでしょ? 
ジン 
ルル 
あなたは本当にハンサムね。 
依頼人 
私の父はウアフビーの皇帝です。ロンドンでは 
6人の妻がいる。 
フランスから2人。だが、私は女たちを愛していない。 
女たちを愛していない。いつも体を洗って、洗って、洗って......。 
体を洗って、体を洗って......(彼女を抱こうとする)。 
ルル 
放っておいて!(いくら払うんだ? 
いくら払います? 
依頼人 
お金です!信じてくれ、金は払う! 
大金を約束する。 
ルル 
まず見せてください。 
クライアント 
事前に支払うことはありません。  


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