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2012 / 4 / 20 [album]"BUD PLAYS BIRD"/Bud Powell
2008 / 1 / 29 [album]"It's Time For Dave Pike"/Dave ....
2007 / 12 / 28 [album]"Motions & Emotions"/Oscar Pete....
2007 / 12 / 21 [album]"Kids : Live at Dizzy's Club Co....
2007 / 11 / 27 [album]"A Little Pleasure"/J.R.Montero....
 
[album]"BUD PLAYS BIRD"/Bud Powell
 
昔ちょっと気に入ってよく聴いていたBudの音源"BUD PLAYS BIRD "をなんとなく引っ張り出してきて、最近また聴いています。このアルバムは、まぁ単純に言えば、Budがチャーリー・パーカーの曲ばかりを演奏しているというものですが・・・実はそう簡単にはいかないのです?? 
 
フツウに、モダン・ジャズの音源としてさらりと聴いていられるのならば、それで全然OK!!・・・・なんですけど、私たちジャズ屋さんや、パーカーの音楽を聴き込んでいる人なんかが聴くと、あんっ?!( ̄△ ̄;)???・・・となるところがかなりあるのです。。。 
 
それは、曲の解釈自体がかなり個性的であることや、Bud本人の希望なのか、制作者側が勝手に行ったのか分からない露骨な編集が加えられていることなど、実際に音として聞こえてくる部分だけではなく、華やかなパーカーのイメージとは全くかけ離れた重た〜いBud Powell色の世界が広がっていて、パーカーの曲を聴いているような感じがしないというなんだか不思議な感覚に襲われるところ。 
 
私個人的には、あぁ、Budらしいなぁ〜♪と嬉しくなってしまうのですが、パーカーへの思い入れが大きい人にとっては、やはりあんっ!?(▼▼メ)!?・・・かもしれません。 
 
・・・詳細は特に書きませんので、興味のある方は、そういう耳とマインドを持って是非じっくり聴いてみてくださいねー。相当疲れると思いますが・・・(o ̄∇ ̄o) 
 
 
"BUD PLAYS BIRD "  
 
1.Big Foot (Long Version)  
2.Shaw 'Nuff  
3.Buzzy  
4.Yardbird Suite  
5.Relaxin' At Camarillo  
6.Confirmation  
7.Billie's Bounce  
8.Koko  
9.Barbados  
10.Dewey Square  
11.Moose The Mooche  
12.Ornithology  
13.Scrapple From The Apple  
14.Salt Peanuts  
15.Big Foot (short Version)  
 
【Pf.Bud Powell B.George Duvivier Ds.Art Taylor】  
 
1957/10/14 #2,3,4,6,8,11,14 
1957/12/02 #7,12 
1958/01/30 #1,5,9,10,13,15 
(Roulette Jazz)
..2012 / 4 / 20

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[album]"It's Time For Dave Pike"/Dave Pike
 
ヴィブラフォン奏者ディブ・パイクと、「ビ・バップの伝道師」バリー・ハリスの共演による作品('61年録音)。今や新主流派のイメージが濃いデイブ・パイクですが、当時弱冠22歳の彼のプレイはとてもオーソドックスで、どこを切ってもビバッパー。若々しくアグレッシブなプレイで、バップ・ナッバーを攻めています。唸り声も変わらず・・・良いですね。 
 
そして、この作品はバリー・ファンにとっても大いに楽しいもので、数多くあるバリーがサイドメンとして参加している作品の中で、私が一番お気に入りのアルバムなのです。 
 
2004年6月、Vib.タケちゃんこと竹田直哉氏と、"Crazy about BeBop!"という名のユニットを始動させた当初・・・その頃はTs.安保徹氏はまだ参加しておらず、タケちゃんカルテットという形だったのですが、その当時の"Crazy about BeBop!"のサウンドは、まさにこのデイブとバリーで繰り広げられている世界そのものでありました。・・・そう言うと、タケちゃんは否定するかもしれませんが、あの4人で創り出していた何かが渦巻くような、何かにとり憑かれたような、そしてちょっとアングラな空気感は、このユニット名そのままの「クレイジー」な世界であったと思います・・・。都内某大学のジャズ研部室に屯し、夜な夜なセッションを重ねることによって、また、夜通しタケちゃんと語り合うことによって、ビ・バップとは何か?・・・という理念のようなものをお互いに高め合ってきました。そして、その結果を形にしたのが、"Crazy about BeBop!"でした・・・。 
 
 
"It's Time For Dave Pike" 
1. Cheryl  
2. On Green Dolphin Street  
3. It's Time  
4. Hot House  
5. Forward  
6. Solar  
7. Little Girl Blue  
8. Tendin' To Business 
 
【Dave Pike(Vib.) Barry Harris(Pf.) Reggie Workman(B.) Billy Higgins(Ds.)】 
(1961年2月9日録音/Riverside) 
 
 
・・・諸事情により、現在活動停止中の"Crazy about BeBop!"。ビ・バップのユニットとしては、きっと国内最強であったのではないかと思っています。夕べ、久しぶりに、NHKセッション505に出演した時の音源《2005年2月20日(日)収録、3月27日(日)放送//Vib.竹田直哉 Ts.安保徹 Pf.金子亜里紗 B.藤田耕平 Ds.横山和明》を聴き、当時が懐かしくなったりしました(このセッション505出演の頃にTs.安保徹が加入、その後、リズムセクションはB.池尻洋史、Ds.矢嶋正義になりました)。現在は皆別々に活動していますが、それぞれが今だ「真性ビ・バップ狂」であることには、きっと変わりなく・・・。音楽が、きっといつの日かまた、私たちの心を繋げてくれるものと、信じています・・・。 
 
さて・・・、デイブ&バリー作品の内容から外れ、クレイジーの話ばかりになってしまいましたが、これは本当に楽しいアルバムなので、ビ・バップ大好きな方は是非聴いてみてくださいね。私のお気に入りは2曲目の"On Green Dolphin Street"。ビ・バップ・スタイルの中の“王道”と言える心地良いミディアム・テンポでのプレイ。気持ち良くなってしまうのは皆さん同じなようで・・・バリーもデイブもswingしまくっています。私もこのテンポが大好き。ジャズやっていてヨカッタ〜と思える・・・これを『幸せのテンポ』とでもいいましょうか・・・?
..2008 / 1 / 29

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[album]"Motions & Emotions"/Oscar Peterson
 
ジャズ界の巨匠の一人、オスカー・ピーターソンが亡くなりました。とても残念なことですが、半身不随になりながらも復帰を遂げ、晩年まで演奏を続けられたピーターソン、大往生と言ってもよいのでしょうね。私がビ・バップとは違う“ファンキー・ジャズ”(ご本人は、そう思ってはいないかもしれませんが・・・)に目覚めたのも、ピーターソンがきっかけでした。彼のレコードを聴いて、ブルース・スケールやブルーノートの使い方、独特の「こぶし」の回し方など、随分研究したものです。ただ、バドの演奏と違って、随分明るくて、あまり哀愁漂う印象がなかったため、私にとってのフェイバリット・ピアニストとは言えませんでしたが、学ぶところはたくさんありました。彼のポップな感性(と、私は勝手にそう思っているのですが・・・)は、所謂「黒いジャズ」というよりも、もっと大衆性のある音楽にマッチしていたのではないかと、私個人的には思います。 
 
以前、ブログの方で紹介した作品たちは、あまりメジャーなものではないのかもしれませんが、彼独特のキラキラした音色、ハートウォーミングなフレーズが、これらの作品中ではごく自然に溶け込み、本当に美しい世界を作り出していますので、もし機会があれば、触れてみてくださいね。 
 
その中でも、私の一番のお気に入りである、この"Motions & Emotions"。このアルバムは、ピーターソンがクラウス・オガーマン指揮・アレンジのオーケストラと共演した'69年の作品で、バート・バカラックやヘンリー・マンシーニの曲、ビートルズ・ナンバーなどを、軽快に、そしてやや抑え目な感じで演奏しています。オガーマンの美しいストリングス&ホーンに包まれた、夢見るようなピーターソンの音色は、トリオで陽気に演っている時と違い、とても繊細で優しい印象。凪いだ海にお日様の光がキラキラと反射しているような、穏やかな風景が浮かびます・・・。「ジャズ」という括りは、ここには不要。静かな映画音楽でも聴くような気持ちで、心が疲れた時、癒されたい時、是非聴いてみてください・・・。 
 
 
"Motions and Emotions"  
1. Sally's Tomato  
2. Sunny  
3. By The Time I Get To Phoenix  
4. Wandering  
5. This Guy's In Love With You  
6. Wave  
7. Dreamsville  
8. Yesterday  
9. Eleanor Rigby  
10. Ode To Billy Joe 
 
【Oscar Peterson (Pf.) Claus Ogerman (conductor) 
Bucky Pizzarelli (Gt.) Sam Jones (B.) Bobby Durham (Ds.)】 
(MPS/Verve,1969) 
 
 
普段、ピーターソンのことを語ることなどあまり無かった私なので、ブログの記事を読んだ知り合いから「珍しいね」と言われていたりもしました。そんな折の訃報・・・実は、なんとなくムシが知らせていたので、少なからずのショックを受けました。天上の人となってしまったピーターソンさん・・・、心からご冥福をお祈りいたします。素晴しい音楽を残して下さって、ありがとうございました・・・。
..2007 / 12 / 28

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[album]"Kids : Live at Dizzy's Club Coca-Cola"/Joe Lovano & Hank Jones
 
テナー・サックス奏者ジョー・ロヴァーノと、現在89歳の御大ハンク・ジョーンズによる、ニューヨークのJazz at Lincoln Centerのレストラン「Dizzy's Club Coca-Cola」でのライブ録音(2006年)。・・・これほどお洒落且つ、ハイ・クォリティーなデュオは、滅多にありませんぞー。 
 
演奏を聴きに来た人にとっては、ステージに釘付けになるであろう素晴しい内容なのに、レストランでの食事客にとってのBGMにも成り得る、という、“職人芸”の極みのようなプレイ。いつになくオールド・スタイルなロヴァーノ、小粋なハンク・ジョーンズのピアノが場内を温かく包み、時には熱狂させながら、スタンダードやジャズメンの作品などを次々に演奏していきます。互いに目配せをしながら、柔らかな表情でプレイしている二人の姿が目に浮かぶような、温かで穏やかな空気が伝わってくる、まさに、極上の演奏。 
私にこんなデュオが出来るようになるには、あと何十年の人生修行が必要なんだろうか? 
・・・と思ったりもしました。本当に感慨深い、ヘビーローテーション必至の一枚です。 
 
この二人のデュオの映像がYoutubeにもアップされていますので、是非ご覧ください。 
"Joe Lovano and Hank Jones" 
 
 
"Kids : Live at Dizzy's Club Coca-Cola" 
1.Lady Luck 
2.Charlie Chan 
3.Lullaby 
4.Little Rascal on a Rock 
5.Budo 
6.Soultrane 
7.Kids Are Pretty People 
8.Oh, What a Beautiful Mornin' 
9.Oh! Look at Me Now! 
10.Four in One 
11.Lazy Afternoon 
 
【Joe Lovano(Ts.) Hank Jones(Pf.) BLUE NOTE Records:X3702812】 
 
※このアルバムのプロモーション(?)映像。二人が音楽について語っています。 
"Joe Lovano & Hank Jones - Kids" 
"Kids - Joe Lovano and Hank Jones" 
 
 
私がまだ二十歳そこそこだった'89年、あるご縁があって、富士通コンコード・ジャズフェスティバル(第4回)会場の楽屋へ通していただけるという、嬉しい出来事がありました。 
その年の来日ミュージシャンは、あの世界のトニー・ベネット(&ラルフ・シャロン・トリオ)、カウント・ベイシー楽団OBで構成されたフランク・ウェス/ハリー・スィーツ・エディスン・オーケストラ、そして、ハンク・ジョーンズ・トリオ(B.マッズ・ビンディング、Ds.ビリー・ハート)という、超豪華な顔ぶれで、本当に幸運なことに、私は、その方たち全員と直接お話をさせていただいたり、それはもう、本当に夢のような時間を過ごすことが出来ました。 
 
その中でも、一番お会いしたかったのがハンク・ジョーンズさんだったのですが、私がピアノ・スチューデントであると知ったハンクさんは、楽屋でずっと私の側にいてくださって、いろいろなお話を聞かせてくださいました。そして、私が「サド(ジョーンズ)さんの曲が大好きなんです」と言うと、嬉しそうに目を細めていらっしゃいました。トニー・ベネットさんやベイシー楽団の演奏の時は、ステージの袖で一緒に聴き、ご自身が演奏する時は、「アリサのために弾くから、ここで聴いていてね」と椅子を運んできてくださって・・・そんな温かいお人柄に触れ、その時から、ハンクさんのピアノが益々好きになってしまったのでした・・・。 
 
あの時から早、20年近い歳月が経とうとしています。私もそれなりに進歩してきたかもしれませんが、もうすぐ90歳になろうとしているハンクさんも、まだまだ進化し続けています。これは本当に尊敬せずにはいられないところ・・・。ジャズというものは、そうして死ぬまで追究し続けるべき、或いは、追究し続けることが出来る音楽なのである・・・この最新のハンクさんの演奏を聴くと、改めてそう感じることが出来るのです・・・。
..2007 / 12 / 21

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[album]"A Little Pleasure"/J.R.Monterose & Tommy Flanagan
 
'27年デトロイト生まれのテナー・サックス奏者J.R.モンテローズと、ピアニストの巨匠トミー・フラナガンによるデュオ。 
 
私は、このJ.R.モンテローズという人のことを殆ど知らず、ちゃんと彼の演奏を聴いたのは、たまたまこのアルバムを手に入れた時が初めてでした。 
 
J.R.モンテローズ(Frank Anthony Monterose Jr.)は、'50年頃よりビッグ・バンドで音楽活動を始めましたが、あまり吹けないことに不満を感じ、'55年以降はコンボでの活動を始めました。ミンガスやケニー・ドーハムのバンドなどで演奏していたこともありましたが、長くは続かず、'60年代は西海岸〜欧州で小さなクラブなどを転々として活動していたそうです。その後'75年に帰国しましたが、交通事故のため、活発な演奏活動はしていませんでした。そんな中で、'81年に録音されたのがこのアルバム。 
 
モンテローズはこのアルバムの中ではソプラノも吹いています。豪快なのに、とても繊細な印象。トミフラのピアノは、もうあえて何も言う必要は無く、優しくビューティフルな演奏です。深く、端整なデュオ。そして、この美しいジャケットそのままの内容・・・これからの季節には外せない、私にとってのマスト・アイテム的なアルバムなのです・・・。 
 
"A Little Pleasure" 
1. Never Let Me Go  
2. Pain and Suffering...And a Little Pleasure 
3. Con Alma 
4. Central Park West 
5. Vinnie's Pad 
6. Theme for Ernie 
7. Nightingale Sang in Berkeley Square 
8. Twelve Tone Tune 
 
【J.R.Monterose(Ts.Ss.) Tommy Flanagan(Pf.) April 6&7,1981 NYC】 
 
無名で生涯を終えたモンテローズ。'93年に亡くなった時も、その訃報は殆ど報じられなかったのだそうです。このアルバムには、そんな孤高のプレイヤーとしての彼の人生が、ギュギュッと詰まっているような気がするのです・・・。 
 
 
「音楽の素養が無くても温かい演奏をしたい。知的でクールなんて願い下げだ。勉強や練習は大事だけれど、内から湧き出るものが無いと・・・。アート・テイタムがピアノでやったことを、Birdはアルトで全部やった。でも、アートは勉強だけしてたんじゃない。あのレパートリーは勉強したんじゃなくて、耳で聞いて、ハート全体で演奏したんだ。」 
 
「チャーリー・パーカーに大きく影響されたし、ソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンが好きだ。でも、コピーをする気は無い。自分自身の演奏が出来ないのなら、ジャズをやっている意味が無い。」 
 
J.R.Monterose 
 
..2007 / 11 / 27

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